クロノスイスは今年40周年を迎える。ジャンピングアワーとレトログラードミニッツを搭載し、深いブルーのエナメルとユニークにカーブしたギョーシェダイアルを備えた「デルフィス」を新しく再定義し、復活させた。
既存モデルのリモデルは本作が初
クロノスイスの歴史において、リモデルは例外中の例外といえる。デルフィスの旧モデルから創業以来40年で培ってきたあらゆる専門知識とノウハウを持ってチャレンジして作られたのが本作である。
リモデルバージョンは「ブランドコピー」と名付けられ、50本の限定モデルとして今回発売されるが、長期的には新しいコレクションの礎となると予測されている。
この時計をユニークにしているモチーフのひとつとして三日月型のエナメル加工ギョーシェが挙げられる。卓越した職人による手彫りのギョーシェとファイヤー・エナメルというメゾンの特徴ともいえるふたつの技術の組み合わせが、この時計を一層個性豊かなものにしている。
12時位置の専用ウィンドウにはデジタルジャンピングアワーが表示され、レトログラード式の分表示は180度回転するミニッツトラックを流れる太いセンター針で表示される。さらに、6時位置の文字盤下部には、独立したスモールセコンドを備えている。
このムーブメントは新世代のデルフィスに向けて特別に開発されたもので、ルテニウムメッキが施され、中央から発せられるジュネーブカットが特徴的だ。これはクロノスイスで採用されるレイ・ギョーシェパターンを彷彿とさせる。
また、クロノスイオスはファイヤー・エナメル加工に関しても40周年モデルにふさわしく通常の方法とは異なるデザインを採用した。それは直線的な面をエナメル加工することであり、これもまた技術的に非常に高度な技術を要する。輝く三日月の上には、半透明のブルーエナメルが7層にわたって薄く塗り重ねられている。
ギヨシェ模様のニュアンスやディテールをエナメル上に引き出すためには、完璧に均一に塗布される必要がある。エナメルはギョーシェ彫りの三日月の曲線に完全にフィットし、すべての面にわたって同じ厚さと密度を保っていなくてはならない。
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さらに、次の工程ではエナメルの研磨が待ち受ける。宝石のように完璧なカットと研磨が施されたファイヤー・エナメルの表面があってこそ、ギョーシェの模様が生きるのである。これはクロノスイスのアトリエの自社職人たちの誇る技術だという。
6時位置のレンチキュラー・セコンドディスプレイはクロノスイスでは「UFO」と呼ばれる部分である。クロノスイスの技術的・および美的表現のすべてを、この作品の全体像として反映させる部分ともいえる。
無垢のゴールドで作られた湾曲した立体的な文字盤には、手作業でマイクロギョーシェ加工が施され、12時位置の三日月のように半透明のブルーファイヤー・エナメルで仕上げられている。UFOはアントラシートカラー(ブラックに近いダークグレーのような色合い)で、この色合いを再現するには繊細な色付けの作業が必要である。
文字盤の上に無重力状態で浮かび、文字盤上部の湾曲したギヨシェによって生み出される3D効果を高めており、UFOと呼ばれていることにも納得する。